4.6.2. ユーザコンテキスト¶
4.6.2.1. 概要¶
ユーザコンテキストとは、ユーザ名や所属組織情報など、IM-共通マスタで保有するユーザプロファイル情報を保持するアクセスコンテキストです。Web実行環境で利用可能です。現在ユーザが選択している所属組織情報が取得できます。一時的に所属組織を切り替えた場合、切り替えた所属組織情報が取得できます。ユーザコンテキストを利用する場合、UserContext の APIドキュメントを参照してください。
4.6.2.2. プロパティ¶
ユーザコンテキストが扱う情報は以下の通りです。
表 ユーザコンテキストが扱う情報一覧 プロファイル情報 ログインユーザのプロファイル情報です。ユーザの表示名、住所やメールアドレス等が取得されます。会社所属情報 ユーザが所属している会社情報です。ユーザが所属している全ての会社の情報を取得して利用可能です。組織所属情報 ユーザが所属している組織情報です。現在処理対象とする組織(カレント組織)を取得したり、全ての所属組織を取得することが可能です。組織所属役職情報 ユーザが所属している組織の役職情報です。カレント組織の役職を取得したり、全ての所属組織の役職を取得することが可能です。パブリックグループ所属情報 ユーザが所属しているパブリックグループ情報です。パブリックグループ所属役割情報 ユーザが所属しているパブリックグループの役割情報です。ユーザ分類情報 ユーザに紐付けられているユーザ分類情報です。ユーザコンテキストが扱う情報のうち、多言語情報がある場合は、アカウントコンテキストのロケールに該当する情報が取得されます。対象の情報が取得できなかった場合は、「名称未定義」が取得されます。注意
ユーザコンテキストが扱う組織情報(「組織所属情報」、「組織所属役職情報」)は、デフォルト組織セットの情報のみです。
4.6.2.3. ステータス¶
ユーザコンテキストの情報は、アカウントコンテキストの情報を参照して作成されます。そのため、ユーザコンテキストの状態も、「 アカウントコンテキストのステータス遷移 」に準じます。ユーザコンテキストは、ログインユーザの情報を利用して構築されます。そのため、ログインユーザ以外はデフォルトのユーザコンテキストが作成されます。デフォルトのユーザコンテキストは、ほとんどの情報が未設定となっています。また、ユーザ名に未認証ユーザを表す名称「ゲスト」が設定されます。ユーザコンテキストを利用する場合は、アカウントコンテキストの認証状況を確認して利用してください。
4.6.2.3.1. カレント組織の変更¶
ユーザが処理対象とする所属組織をカレント組織と呼びます。アプリケーションでユーザの所属組織情報を参照する場合は、通常カレント組織を利用します。所属組織が複数ある場合、「 切替機能 」を利用してカレント組織を変更することが可能です。
カレント組織変更
カレント組織をユーザが所属している任意の組織に変更します。処理対象の所属組織を変更することで、別の組織の情報と権限を利用して以降の処理を実行可能です。初期状態のカレント組織は、主所属の組織です。また、主所属が設定されていない場合は、カレント組織は未設定です。
4.6.2.4. キャッシュタイムアウト¶
ユーザコンテキストのWeb実行環境でのキャシュタイムアウト判定の設定は、session-user-daily です。キャッシュタイムアウト判定については、「 キャッシュタイムアウト判定 」を参照してください。ユーザのタイムゾーンを基準として日付が変わった場合、キャッシュタイムアウトとなり、ユーザコンテキストの情報を最新化します。このため、セッションタイムアウトを設定せずに運用した場合、ログイン状態のままでも、日付が変わったタイミングでユーザコンテキストの情報が最新の情報に変更される可能性があります。また、キャッシュタイムアウト時には IM-共通マスタのプロファイル情報の有効期限がチェックされます。そのため、ログイン状態のままでも、プロファイルの有効期限が切れると、日付が変わったタイミングでプロファイルが設定されなくなります。