intra-mart Accel Platform IM-LogicDesigner チュートリアルガイド 第13版 2025-04-01

5.4.9.2. ユーザ定義(Excel入力)の詳細

この章では、Excel入力を利用したユーザ定義の作成方法とその詳細について説明します。

5.4.9.2.1. 本チュートリアルで作成する概要

本チュートリアルでは、シンプルなユーザ情報を列挙したExcelファイルを読み込みます。
チュートリアルを通して、ユーザ定義(Excel入力)の作成方法とその詳細を説明します。

5.4.9.2.1.1. 本チュートリアルで定義するExcelファイルの詳細

本チュートリアルで使用するExcelファイルのサンプルは以下の通りです。
../../../../_images/excel_input_data_sample.png

図:使用するExcelファイルのサンプル

5.4.9.2.2. 入力値/出力値

はじめに、作成するユーザ定義を呼び出す際の入力値と、呼び出しが完了した際に返却する返却値を定義します。
ユーザ定義(Excel入力)の入力値/返却値の初期値は以下の通りです。
../../../../_images/excel_input_inout_default.png

図:入力値、および、返却値の初期値

5.4.9.2.2.1. 入力値

ユーザ定義(Excel入力)の入力値はシステムによって固定です。
IM-LogicDesignerではExcelファイルを取り扱うにあたり、以下の内容を入力値として定義しています。
入力値 説明
file<storage> データを読み込むExcelファイルのアドレスを示すストレージ情報
targetTimezone<timezone> セルの値を読み込む際に基準とするタイムゾーン targetTimezone が指定されていない場合、「アカウントコンテキストのタイムゾーン」が指定されます。
password<string>
Excelファイルの読み込みパスワード
読み込むExcelファイルに、読み込みパスワードがかかっている場合に指定します。

5.4.9.2.2.2. 出力値

セル入力定義」、「範囲指定入力定義」で設定した返却パラメータ名とデータ型が定義されます。
本チュートリアルでは以下のように定義します。
返却パラメータ 説明
table_name<string> 指定したセルの値を格納します。
records<object []> - userName<string> 指定した範囲のセルの値を格納します。
records<object []> - age<double> 指定した範囲のセルの値を格納します。
records<object []> - birthDate<date> 指定した範囲のセルの値を格納します。
records<object []> - description<string> 指定した範囲のセルの値を格納します。

5.4.9.2.2.3. Excel入力共通定義

  • シートの指定方法

    読み込むシートを指定する方法を選択します。
    IM-LogicDesignerではExcelファイルを読み込むにあたり、以下の方法で読み込むシートを指定します。
    指定方法 説明
    シート名で指定 読み込むシートを、シート名で指定します。
    シートの順番で指定 読み込むシートをシートの順番で指定します。 最初のシートを指定する場合は、シート番号に 0 を入力してください。
  • 異なるデータ型の許容

    返却パラメータで指定したデータ型と、実際にデータが格納されているセルのデータの型が異なる場合に、データ型の相違を許容するかどうかを設定します。
    チェックボックスをオンにすると、データ型が異なる場合は、あらかじめ定められた変換ルールに従って、型変換が可能なデータであれば自動的に型変換を行い、値を読み込みます。
    データ型の変換ルールについては、「IM-LogicDesigner仕様書」-「Excel入力」を参照してください。

5.4.9.2.2.4. セル入力定義

セルの入力定義を以下のように定義します。
定義項目 説明
シート名 シート名を指定します。
シート番号 シートの順番で指定します。
セル 読み込むセルを指定します。
返却パラメータ名 パラメータ名を指定します。
データ型 データ型を指定します。

注意

セルのデータ型と、ユーザ定義で指定したデータ型について

セルのデータ型と、ユーザ定義で指定したデータ型が異なる場合の動作は、前述の「異なるデータ型の許容」の設定により変わります。
後述の範囲指定入力でも同様です。

5.4.9.2.2.5. 範囲指定入力定義

範囲指定入力定義を以下のように定義します。
定義項目 説明
シート名 シート名を指定します。
シート番号 シートの順番で指定します。
対象列 読み込む対象列を指定します。
開始行 読み込みを開始する行を指定します。
終了条件 読み込みを終了する条件を指定します。
その他 読み込み時のその他動作を指定します。
返却パラメータ名 パラメータ名を指定します。
データ型 データ型を指定します。

5.4.9.2.3. ユーザ定義(Excel入力)を作成する

最後に、これまでの内容を踏まえてユーザ定義(Excel)を作成します。
  1. 「Excel定義編集」画面を表示します。

  2. ユーザ定義の基本情報となる各項目に以下の値を入力します。

    • ユーザ定義ID「tutorial_ud_excel_input

    • バージョン「1」(固定)

    • ユーザ定義名
      • 標準 - 「ユーザ定義[Excel入力]
      • 日本語、英語、中国語(中華人民共和国) - 入力なし
    • カテゴリ
      • カテゴリID - 「tutorial_user_category
    • ソート番号「6001

    ../../../../_images/excel_input_create.png

    図:基本情報の定義

  3. セル入力定義を定義します。
    ../../../../_images/excel_input_cell_input.png

    図:セル入力定義の定義

  4. 範囲指定入力を使用する場合、以下のように定義します。
    ../../../../_images/excel_input_cell_range_input.png

    図:範囲指定入力の定義

  5. セル入力定義、範囲指定入力定義の定義後、「返却値にパラメータ名を反映する」をクリックすると返却値が以下のように定義されます。

    ../../../../_images/excel_input_inout.png

    図:返却値の定義

  6. 登録」をクリックします。

    ../../../../_images/excel_input_registar.png

    図:登録

以上で、ユーザ定義(Excel入力)の作成が完了しました。